現在、ユーザーに対して自社や商品・サービスの理解をより深めてもらうための方法として、インタラクティブ動画が活用されています。インタラクティブ動画はユーザーが能動的に見ることが必要な動画であるため、購買意欲を高められる効果があります。
しかし、インタラクティブ動画について正しく理解していないと、宣伝費が必要以上にかかったり、離脱されやすい動画になったりするリスクがあるため注意が必要です。
本記事では、インタラクティブ動画について、活用されているシーンやメリット、制作ポイントを紹介します。インタラクティブ動画を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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- インタラクティブ動画とは?
- インタラクティブ動画が活用されているシーン
- インタラクティブ動画のメリットと作り方
目次
インタラクティブ動画とは?
インタラクティブ動画とは、映像内にクリックやタップができるボタンやサイトリンクなどが設置された動画のことです。通常の動画の場合、ユーザーは受動的にしか見られませんが、インタラクティブ動画は操作機能が付加できるため、能動的に動画を見てもらえます。
インタラクティブ動画は通常の動画よりも理解を深められやすいので、商品紹介や採用活動など幅広い分野で活用されています。ただし、動画の構成の作り方や仕掛けづくりなどが独特で、専門知識が必要であることから、自社での制作が難しいのがデメリットです。
インタラクティブ動画が活用されている6つのシーン
インタラクティブ動画が活用されているシーンとして、以下の6つがあります。
- 社内研修
- 採用活動
- 営業・プロモーション
- 観光や宿泊の疑似体験
- ECサイトへの誘導
- ランディングページでの活用
インタラクティブ動画について具体的にイメージできるよう紹介していますので、ぜひお読みください。
社内研修
インタラクティブ動画は社内研修で良く利用されているeラーニングの教材として活用できます。eラーニングとは、オンライン上で自社やビジネスなどについて学習できる教材のことです。
インタラクティブ動画では自社事業や商品を解説している途中に、選択形式でクイズを出題でき、受講者が回答するという仕掛けを作れます。
正解していれば次のクイズに、間違っていればクイズの解説をしている動画に遷移できるようにすることで、従来の動画よりも理解を深められやすくなっています。
なお、研修動画を制作したい方は、以下の記事もあわせてお読みください。動画による研修のメリット・デメリットについて詳しく把握できます。
採用活動
新卒採用や中途採用では、求職者が知りたい情報を提供するためにインタラクティブ動画を活用できます。動画内に部門や職種ごとの解説動画にスキップできるボタンを設置することで、求職者が興味のある内容だけを絞って動画を見られるようになります。
一般的な会社説明会の場合、求職者自身が興味のない情報も聞かなくてはならず、退屈になりやすいです。しかし、インタラクティブ動画によって知りたい情報だけを集中して見られるので、より自社について理解を深められるようになります。
採用動画の制作を検討している方は、採用動画の種類について詳しく知ることができる以下の記事も参考にしてみてください。
営業・プロモーション
自社ホームぺージ内にインタラクティブ動画を設置して、商品やサービスで解決できる課題や使い方について紹介できます。
課題別やターゲット別などで選択肢を作り、ユーザーが自分の知りたい情報にすぐ遷移できるようにすることで、スムーズに情報収集ができるようになります。
また、閲覧数や資料請求数などのデータ収集も可能なため、マーケティング施策の立案の参考として活用が可能です。
営業で使われる動画については以下の記事でも解説しています。動画の制作ポイントについても記載していますので、ぜひ読んでみましょう。
観光や宿泊の疑似体験
観光地や宿泊施設に関する情報を収集している人に向けて、選択形式で自分の知りたい情報にすぐアクセスできる動画を、インタラクティブ動画で制作できます。
観光地の紹介の場合は景観や食べ物など、宿泊施設の案内の場合は温泉や食事、客室などに分類することで、ユーザーが見たい箇所をすぐに再生できる動画を作れます。
また、宿泊施設だけでなく、結婚式のオンライン見学としての活用も可能です。オンライン上で疑似体験ができ、視聴した人が式場のイメージを具体的に把握できるようになります。
観光地の紹介のために動画を制作したい方は、以下の記事もあわせてお読みください。制作するメリットや事例について詳しく把握できます。
ECサイトへの誘導
インタラクティブ動画では、動画内にURLを設置してサイトに遷移できる仕掛けを作れるため、EC通販事業をしている方も利用できます。
動画内で紹介した商品の近くに購入ページのリンクを設置すれば、商品に興味をもったユーザーがすぐにアクセスでき、購入までの導線の短縮が可能です。
YouTubeのように動画を見た後に概要欄からアクセスする手間を減らせるので、購入ぺージのクリック率向上が期待できます。
ランディングページでの活用
インタラクティブ動画はユーザー自らが操作するので、興味を喚起させやすいことからランディングページにも活用できます。
ランディングページにアクセスしたユーザーが知りたい情報をすぐに入手できるため、購入率を高められます。金融商品のように、説明が難しい商材でもわかりやすく伝えられるのが特徴です。
インタラクティブ動画を配信する5つのメリット
インタラクティブ動画を配信するメリットとして、以下の5つがあります。
- コンバージョン率の向上につながる
- 視聴時間が増加する
- エンゲージメントが向上する
- データの分析がしやすい
- オリジナリティのある動画になる
インタラクティブ動画が通常の動画と比較して、どのように異なるかについて解説していますので、ぜひお読みください。
メリット1:コンバージョン率の向上につながる
インタラクティブ動画は、通常の動画よりも興味・関心を高められやすく、コンバージョン率を高めることが可能です。ユーザーが手動で操作する必要があり、能動的に動画を視聴するようになるため、自社や商材への理解が深まりやすくなります。
理解が深まった結果、自社や商材へ興味を持つようになり、ユーザーが自社の望んだアクションをしてくれる可能性が高くなります。
メリット2:視聴時間が増加する
インタラクティブ動画ではユーザーが操作しながら視聴するため、見飽きずに最後まで見てもらえる可能性が高いです。
通常の動画の場合、受動的で途中で飽きられやすく、離脱されることがよくあります。
しかし、インタラクティブ動画は選択肢によってターゲットに刺さる情報を閲覧できるので、知りたい情報の含まれた動画を最後まで視聴してもらえます。
また、サイトにインタラクティブ動画を埋め込めば、ぺージでの滞在時間を増やせるため、SEOの施策としても有効です。
なお、動画を活用したSEOの施策については、以下の記事で知ることができますので、ぜひお読みください。
メリット3:エンゲージメントが向上する
ユーザーのエンゲージメントを向上できるため、自社のファンを増やせられます。エンゲージメントとは、企業や商品・サービスに対しての好感度や関心度愛のことです。エンゲージメントが高いユーザーほど自社への好感度が高く、購入意欲や入社志望度の向上につながります。
インタラクティブ動画は通常の動画と比べて、双方向のやり取りがしやすく、エンゲージメントを向上しやすいのが特徴です。
メリット4:データの分析がしやすい
インタラクティブ動画では、多くのデータを収集・分析でき、動画の内容を改善しやすいメリットもあります。
通常の動画でも計測できる再生数や離脱率などに加え、以下のような指標も把握できます。
- 選択肢ごとのクリック数・コンバージョン数
- ポップアップが表示されている時間
上記のようなインタラクティブ動画でしかない指標を計測することで、動画やクリック後に遷移するサイトなどの改善が可能です。
メリット5:オリジナリティのある動画になる
インタラクティブ動画を制作している企業はまだ少なく、制作するだけでも他社と差別化を図れます。
また、ボタン機能によりさまざまなストーリーを展開できるため、独自性を生み出しやすく飽きにくい動画を制作できます。独自性が高い動画を制作できるので、ブランディングの手法としても有効です。
インタラクティブ動画を配信する2つのデメリット
インタラクティブ動画を配信するデメリットとして、以下の2点があります。
- 時間に余裕があるときしか見られない
- 専門的な知識が求められる
インタラクティブ動画の配信が自社に向いていない可能性もあるため、デメリットについて必ず把握しておきましょう。
デメリット1:時間に余裕があるときしか見られない
インタラクティブ動画はユーザーが考えて操作する必要があり、手間がかかるため時間に余裕があるときしか見られません。とくに複数の選択肢から自分の知りたい情報を考えてクリックしなければならず、面倒だと感じる人もいます。
自社や商材に関心が強い人か休日のように時間があるときでないと見てもらえない可能性があるので、通常の動画より視聴者数が伸びにくい可能性もあります。
デメリット2:専門的な知識が求められる
通常の動画で必要な撮影・編集スキルはもちろんのこと、インタラクティブ動画に特化した専門スキルが必要です。たとえば、動画内に設置する仕掛けを作成するスキルや、どのような仕掛けを作成するか考える企画スキルが求められます。
自社で専門的な知識がなければ、制作会社への依頼も検討しなければなりませんが、通常の動画よりもコストが高くなりやすいので注意が必要です。
インタラクティブ動画の作り方
インタラクティブ動画は以下のような手順で制作します。
- 目的とターゲットを明確にする
- 構成案をもとにシナリオや絵コンテを作成する
- 撮影・編集を行う
- インタラクティブ化する
それぞれの手順で何をすべきかを詳しく紹介していますので、ぜひお読みください。
目的とターゲットを明確にする
はじめに目的とターゲットを決め、誰にどのようなメッセージを伝えたいかを明確にします。「自社ECサイトの売上を拡大したい」「求職者の入社志望度を高めたい」など自社の課題を分析して目的を設定します。
ターゲットについては年齢や性別、家族構成、価値観などさまざまな観点から絞り込みましょう。
ただし、設定した目的によっては、通常の動画でも達成できる可能性があるため、注意が必要です。通常の動画で達成できるのに、制作費用の高いインタラクティブ動画を選んでしまうと、宣伝費の増加により営業利益率が減少します。
しかし、自社でどの動画を制作すればいいか判断するのが難しいという方もいるでしょう。もし判断できずに悩んでいる方は、弊社の動画制作サービス「ムビサク」に相談してみてはいかがでしょうか。ムビサクでは、自社の課題解決につながるような動画の企画内容を提案しています。
相談から構成案の作成まで無料で承っていますので、動画制作に関するお悩みがありましたら、下記からぜひお問い合わせください。
構成案をもとにシナリオや絵コンテを作成する
インタラクティブ動画が必要であると判断したら、構成案を考え、シナリオや絵コンテを作成します。通常の動画ではシナリオをひとつ制作するだけですが、インタラクティブ動画では選択肢ごとに複数用意する必要があります。
目的やターゲットに沿ってメッセージをいくつか洗い出し、優先して伝えたいことに絞ってシナリオを作成しましょう。また、仕掛けの操作性や視認性を意識して、絵コンテも作成してください。
なお、構成の作成方法については以下の記事でも詳しく紹介しています。構成をスムーズに作成するためのフレームワークも紹介していますので、ぜひお読みください。
撮影・編集を行う
絵コンテに沿って、撮影や編集を行い、ひとつの動画に仕上げます。インタラクティブ動画の場合、ユーザーが動画内の仕掛けを操作する時間が必要なため、出演者があまり動かないシーンも撮るようにしましょう。
また、ユーザーの操作時間を考慮して、操作が必要な箇所の動画をスロー編集することも大切です。
インタラクティブ化する
動画を制作したら専用ツールを用いて、ボタン機能の追加やリンクの設定などをします。ユーザーが使用するデバイスや場所を考慮し、ボタンの位置やデザインなどを調整しましょう。
一通りインタラクティブ化が終われば、最後に「ボタンが正しく押せるか」「指定したリンク先に遷移できるか」などを確認し、問題なければ動画制作が完了します。
インタラクティブ動画を制作するポイント2つ
インタラクティブ動画を制作するポイントとして、以下の2点を押さえておきましょう。
- 仕掛けの数を多くしすぎない
- ユーザーのアクションのしやすさを意識して作成する
より効果的なインタラクティブ動画を制作するためにも、以下を読むことをおすすめします。
仕掛けの数を多くしすぎない
仕掛けの数を多くしすぎると、売り込み感が強いと思われたり、ユーザーが操作に疲れてしまったりするため、離脱の原因になりやすいです。ストーリーの妨げにもなるので、動画の見やすさを重視し、適度にユーザーが操作できる画面を挿入しましょう。
自社だけでは把握が難しいかもしれないため、公開前に第三者に操作してもらってどのような印象を受けるか聞くことをおすすめします。
ユーザーのアクションのしやすさを意識して作成する
ユーザーがスムーズに動画を利用できるよう、アクションのしやすさを意識しましょう。ボタンの視認性やコンバージョンまでの導線などを考慮して、インタラクティブ化を実施してみてください。
また、選択肢に記載されている文章も直観的にわかりやすいよう、端的に記載することも大切です。操作が複雑だとユーザーにストレスを与えてしまうので気を付けましょう。
インタラクティブ動画のよくあるご質問
インタラクティブ動画についてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
- インタラクティブ動画にはどんな種類がありますか?
- インタラクティブ動画は、ユーザーの参加を促し、より没入感のある体験を提供できる動画です。クイズ動画、選択肢動画、タッチ操作動画、360度動画、ライブストリーミングなど、さまざまな種類があります。
- インタラクティブ動画の効果は何ですか?
- インタラクティブ動画は、ユーザーの参加を促し、より没入感のある体験を提供できるため、従来の動画よりも高い効果が期待できます。具体的には、視聴者のエンゲージメントを高め、理解度を深め、記憶に残りやすくし、行動を促すことができます。
- インタラクティブ動画広告とは何ですか?
- インタラクティブ動画広告とは、ユーザーが動画に触れたり、クリックしたりすることで、動画のストーリーが変化したり、新しいコンテンツが追加されたりするように設計された動画広告です。ユーザーの参加を促し、より没入感のある体験を提供することができます。
まとめ
インタラクティブ動画によって、ユーザーがより自社や商品・サービスについてより理解しやすくなります。通常の動画よりもエンゲージメントやコンバージョン率の向上につながりますので、インタラクティブ動画の制作スキルをもっている企業や予算に余裕がある企業は、ぜひ活用してみましょう。
ただし、目的や目標によっては通常の動画を制作すれば、十分な効果が得られる可能性もあります。もし通常の動画かインタラクティブ動画のどちらを制作すればいいか悩んでいる方は、制作会社に相談することを検討しましょう。
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