動画は企業のマーケティングや広報、教育など、さまざまな場面で活用されています。しかし、動画制作は、目的やターゲット、予算などの要素を考慮する必要があるため、企画書の作成は重要です。
本記事では、動画制作の企画書の作り方を5ステップで解説します。また、テンプレートも用意しているので、ぜひ参考にしてみてください。
動画制作サービス「ムビサク」で豊富な動画制作実績があります。動画制作を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。
- 動画制作の企画書テンプレートと必須の15項目
- 動画制作の企画書の作り方のステップ
- 良い動画の企画書を作るためのポイント
動画制作の企画書テンプレート
動画制作の企画書の項目と記入例のテンプレートを用意しました。動画を制作会社に依頼する際には、以下の項目を整理しておくとスムーズに行えます。また、社内のチームでの目的のすり合わせにもなるため企画書は作成しておくことがおすすめです。
項目 | 記入例 |
---|---|
企画タイトル | 営業管理クラウドサービス(商品名)のSNS動画広告 |
目的・背景 | 新規のSaaSシステムとしての認知拡大 |
現状の課題 | 広く知ってもらいたいが無形商材のため伝わりづらい |
ターゲット | 営業担当者が30~50名を抱える中小企業の営業部長 |
コンセプト | コア業務に集中してストレスフリーな職場を提供 |
商品・サービスの強み | ノーコードで使いやすいUIUX |
キーメッセージ | 案件管理はスマートに、新時代の働き方を。 |
活用シーン・配信媒体 | Instagram・Facebook・YouTube |
目標(KPI・KGI) | 指名検索:〇〇%増加 |
納期・スケジュール | 3ヶ月 |
予算 | 50万円 |
表現方法 | アニメーション動画 |
動画の長さ | 1分間 |
参考動画 | YouTubeなどのURLを記載 |
絵コンテ | 別資料として添付 |
動画制作の企画書に必須の15項目
動画制作の企画書に必要な15項目について、それぞれ解説していきます。各項目の役割について理解して動画制作のイメージを固めていきましょう。
企画タイトル
動画の企画タイトルは、動画の内容を端的に表し、視聴者の興味を引く必要があります。その他に会社名や作成者の名前、作成日も記載しておくことがおすすめです。
目的・背景
動画制作の目的を明確にすることで、動画の方向性が定まります。また、動画制作を実施する背景や必要性を説明して説得力のある企画書になります。
現状の課題
動画制作によって解決したい課題を整理することで、動画制作の必要性が明確になります。課題を明確にすることで、表現方法やコンセプトの立案にもつながります。
ターゲット
動画を視聴するターゲットを明確にすることで、動画の構成や内容を決めやすくなります。ターゲットによって配信媒体も異なることがあるので、ペルソナやカスタマージャーニーマップも作っておくとよいでしょう。
コンセプト
動画で伝えたいテーマやコンセプトを決めることで、動画の方向性が定まります。商品・サービスにかける想いや世界観を盛り込むことがおすすめです。
商品・サービスの強み
動画でアピールしたい商品・サービスの強みを整理することで、動画の内容が明確になります。商品・サービスが「誰」の「どんな悩み」を解決するのかにフォーカスしておくと、強みの洗い出しがしやすくなります。
キーメッセージ
動画で伝えたいメッセージの要点をまとめたものです。動画のタイトルやサブタイトルに反映させましょう。キーメッセージは動画の冒頭や締めの部分に使うことで効果的に記憶に残りやすくなります。
活用シーン・配信媒体
動画をどのように活用するのか、また、どの媒体で配信するのかを決めましょう。配信媒体によっては、動画のアスペクト比(縦横比)や動画尺が異なるので注意しましょう。
目標(KPI・KGI)
動画制作で達成したい目標を定めましょう。KPI(重要業績評価指標)やKGI(重要目標達成指標)を設定すると、効果測定がしやすくなります。例えば、動画の再生回数やリード数、広告のクリック数などが目標になります。
納期・スケジュール
動画を制作するまでにかかる納期やスケジュールを決めましょう。商品のプレスリリースや展示会のイベント出展など締め切りが決まっている場合は、明確に納期を決めておくことが大切です。
予算
動画制作にかかる予算を決めましょう。動画制作会社へ依頼する際にすり合わせながら決めていくこともよいですが、あらかじめ社内で決めておくこともおすすめです。目標から逆算して費用対効果をシミュレーションで出しておくことで、表現方法や動画尺の目安を決めやすくなります。
表現方法
動画の構成や内容、演出方法などを決めましょう。動画の表現方法には大きく実写とアニメーションがあります。実写動画ではキャスティングや撮影に費用がかかるため、アニメーションのほうが比較的安価で制作できます。
動画の長さ
動画の長さは、動画の目的やターゲット、配信媒体によって異なります。また、動画の長さによって映像制作にかかる費用は変動します。なるべく短い尺で効果的な動画になるように構成を考えていくことがおすすめです。
参考動画
類似したテーマや目的の動画があれば、参考にしてみましょう。YouTubeやTikTokなどから参考にしたい動画のURLをまとめておきましょう。また、どの部分を参考にしたいのかも記載しておくと、イメージに合った動画を作りやすくなります。
絵コンテ
動画の構成や映像、ナレーションなどを詳細に描いたものです。絵コンテを作成することで、動画制作の方向性が明確になり、制作の効率化が図れます。また、企画の意図や重視したいポイントを伝えることにもつながります。
以上が動画制作の企画書に必須の15項目です。動画制作は始める前にさまざまな項目を詰めていかなければなりません。初めて動画制作をするのであれば、わからない点も多くあるでしょう。
ムビサクでは、初めて動画制作を検討される企業の方にも安心してご依頼いただけるような動画制作サービスを提供しています。
さまざまなジャンルでの実績も豊富ですのでぜひ一度ご相談ください。
動画制作の企画書の作り方5ステップ
動画制作の企画書は主に以下の5ステップで作られます。
- ステップ1:目的とターゲットを明確にする
- ステップ2:コンセプトとキーメッセージを決める
- ステップ3:表現方法や動画の長さを決める
- ステップ4:アイデアに使える参考動画を探す
- ステップ5:簡単な絵コンテを作成する
それぞれの手順について詳しく解説していきます。
ステップ1:目的とターゲットを明確にする
企画書を作成する最初のステップは、動画の目的とターゲットを明確にすることです。目的とターゲットが明確になっていないと、動画の内容や表現方法がブレてしまいます。
目的とは、動画を制作する理由や目標です。例えば、商品の宣伝、サービスの説明、企業のブランディング、教育など、さまざまな目的があります。
また、ターゲットとは、動画を視聴する対象者です。年齢、性別、職業、興味関心など、ターゲットを明確にすることで、動画の内容や表現方法を決めやすくなります。
なお、動画の構成や内容を考えていくのにおすすめのフレームワークについては、以下の記事も参考にしてください。
ステップ2:コンセプトとキーメッセージを決める
目的とターゲットが明確になったら、コンセプトとキーメッセージを決めます。
コンセプトとは、動画全体のテーマや方向性です。動画の雰囲気や印象を決める重要な要素です。
また、キーメッセージとは、動画の要点や伝えたいメッセージです。動画の冒頭や終わりで簡潔に伝えるようにしましょう。
ステップ3:表現方法や動画の長さを決める
コンセプトとキーメッセージが決まったら、表現方法や動画の長さを決めます。
表現方法とは、動画の映像や音声、ナレーションなどの表現方法です。動画の目的やターゲットに合わせて、適切な表現方法を選びましょう。
また、動画の長さは、動画の内容や目的に合わせて決めます。長すぎると視聴者が飽きてしまうため注意が必要です。
ステップ4:アイデアに使える参考動画を探す
表現方法や動画の長さを決めたら、アイデアに使える参考動画を探します。
YouTubeやTikTokなどの動画共有サイトには、さまざまなジャンルの動画が公開されています。目的やターゲットに近い動画を参考にすることで、アイデアが浮かびやすくなります。
なお、動画制作のアイデア出しが煮詰まってしまったら、他社の動画からインスピレーションを受けることもおすすめです。面白い動画のアイデアについては、以下の記事でも事例を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
ステップ5:簡単な絵コンテを作成する
アイデアがまとまったら、簡単な絵コンテを作成します。
絵コンテとは、動画の構成や画面の流れを示す文書です。絵コンテを作成することで、動画の全体像を把握しやすくなります。
また、絵コンテは、手書きでもパソコンでも作成できます。動画の長さや目的に合わせて作りますが、詳細に作成する必要はありませんので、大まかなイメージで作成しましょう。
なお、動画制作の絵コンテの書き方や作成する際のポイントについては以下の記事も参考にしてください。
良い動画の企画書を作るためのポイント
良い動画の企画書を作るために、以下のポイントを押さえましょう。
- ターゲットを明確にしてペルソナを作成する
- 動画を作った後をイメージして企画する
- 参考動画は違うジャンルからも探してみる
それぞれのポイントについて詳しく解説します。
ターゲットを明確にしてペルソナを作成する
ターゲットを明確にすることで、動画の内容や表現方法を決めやすくなります。ターゲットを明確にするには、以下の情報を具体的に記述しましょう。
- 年齢
- 性別
- 職業
- 興味関心
- 行動パターン
また、ターゲットを一人ひとりの人物像としてイメージして、ペルソナを作成すると、より具体的な企画書を作ることができます。
なお、ターゲットを明確にするには、ターゲットの属性を調査することがおすすめです。ターゲットの属性を調査するには、アンケートやインタビューなどの方法が有効です。ターゲットへのインタビューを行うことで、具体的な考えや行動を理解することができます。さらに、ターゲットの行動パターンを分析することで、ターゲットがどのような情報を必要としているのかを把握することができます。
ターゲットを明確にするには、できるだけ多くの情報を収集することが大切です。
動画を作った後をイメージして企画する
動画を作った後、視聴者にどのようなアクションを起こしてもらいたいのかをイメージして、企画を立てましょう。例えば、商品の購入やサービスへの申し込み、企業の認知度向上など、具体的な成果を想定しましょう。
また、目標から逆算してイメージをしていくこともおすすめです。どの商品・サービスの売上を伸ばしたいのか、採用活動で何人の応募が欲しいのか決めてから、動画の活用方法を決めていくのもよいでしょう。
動画を作った後のことを想像することで、どのような動画を作って、どこの媒体で配信すべきかが明確になります。
参考動画は違うジャンルからも探してみる
動画制作の参考には、同じジャンルの動画を探すことが一般的です。しかし、同じジャンルの動画ばかりを参考にしていると、視聴者の興味を引きつけるようなアイデアが出にくくなります。
そのため、違うジャンルの動画からも参考にしてみましょう。違うジャンルの動画から学んだ表現方法を取り入れることで、オリジナリティのある動画を作ることができます。
例えば、ドラマやアニメなどの作品からインスピレーションを受けることもおすすめです。ドラマは、視聴者の感情を動かす演出が得意です。商品の魅力を視聴者に伝えるために、ドラマの演出を取り入れてみましょう。ドラマのように、商品が登場人物の人生にどのような影響を与えるのかを描くことで、商品の魅力を訴求することができます。
また、アニメは、想像力を膨らませる表現が得意です。商品の可能性を視聴者に伝えるためにアニメの表現を取り入れてみましょう。アニメのように商品が未来の世界でどのように活用されるのかを紹介することで、商品の魅力を訴求することができます。
動画制作の企画書によくあるご質問
動画制作の企画書についてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
- 企画書とは何ですか?
- 企画書とは、ある目的を達成するために、どのような計画を立て、どのように実行していくのかをまとめた文書です。企画書は、企画を立案する際に、自分自身や関係者を納得させるために作成します。また、企画を実行する際に、指針となる役割を果たします。
- 動画の企画とは何ですか?
- 動画の企画とは、動画を制作する目的や目標、ターゲット、コンセプトなどを決めることです。動画の企画は、動画の制作を成功させるために重要な要素です。しっかりとした企画を立てることで、動画の目的や目標を達成しやすくなります。
- 企画書はなぜ必要ですか?
- 企画書は、企画を立案する際に、チームで意識を統一させるために必要です。企画書を作成せずにプロジェクトを進めてしまうと、途中で目的を見失ってしまい、当初の計画と大幅にずれてしまうこともあるので注意しましょう。
まとめ
本記事では、動画制作の企画書のテンプレートを紹介しながら、企画書に必須の項目や作り方を解説しました。
動画制作では企画書を作ることで社内メンバーへのイメージの共有にギャップが生まれることを防ぎます。また、動画制作会社へ依頼する際にも、企画書があることで制作後の修正を減らしてハイクオリティな映像作品に仕上げることができます。
しかし、初めての動画制作では企画書の作成に時間がかかってしまい、どのように考えればいいかわからないと不安に思われることもあるでしょう。
ムビサクでは、初めて動画制作を検討される企業の方にも安心してご依頼いただけるような動画制作サービスを提供しています。
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