「ショート動画に広告を配信するときのメリットや、注意点を知っておきたい」と考える担当者の方もいらっしゃるでしょう。
ショート動画マーケティング支援を行うスターミュージック・エンタテインメントの調査によれば、Z世代の62%、全体でも55.6%が「ショート動画が自身の購買に影響を与えている」と回答しています。
YouTubeのショート動画がスタートしたことでユーザーは増えており、多くの個人・企業がショート動画に参入しています。今後もショート動画はますます身近になり、動画広告を見て買い物をする傾向は強まるはずです。
そこで本記事では、ショート動画でもユーザー数が多い「YouTubeショート」に注目して、動画広告を出すメリットや制作のコツを解説していきます。
動画制作サービス「ムビサク」では動画広告の豊富な制作実績があります。動画制作を検討している方はぜひ一度お問い合わせください。
- YouTubeショート・Instagramリール・TikTokの違い
- YouTubeショートに動画広告を出すメリット
- YouTubeショートの動画広告を制作するコツ
目次
YouTubeショートの特徴
YouTubeショートは2021年7月から開始され、60秒以内に収まるよう制作された縦型動画の視聴サービスです。TIkTokやInstagramのリールと似た機能をもち、個人の発信だけでなく、企業もマーケティング活動のひとつとして広告を配信しはじめています。
株式会社エビリーの調査によれば、企業案件のショート動画は、月によってばらつきがあるものの、2022年以降は投稿本数が伸び続けています。2023年以降もショート動画の供給は増えていくと考えられ、広告配信も同様に増えていくでしょう。
Instagramのリールとの違い
Instagramのリール動画は、YouTubeショートより動画時間が短く、15秒または30秒で制作されます。
総務省の調査によれば、Instagramの利用者層は女性が多く、10代〜40代の女性における利用率は50%を超えるとのデータが示されています。自社の商品を女性にアピールしたい場合は、Instagramにショート動画広告を配信しましょう。
なおInstagramの動画広告については、以下もあわせてご覧ください。
参考:総務省「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
TikTokとの違い
TikTokとの最大の違いは利用者層の年代の違いです。
YouTubeはほぼすべての年代で利用されているのに対し、TikTokは10代〜20代の若い世代を中心に多く視聴されています。商品のターゲットが幅広い世代である場合は、YouTubeを使った方が効果が高いでしょう。またYouTubeであればショート動画で視聴者の関心をひき、続編として長編の動画を視聴してもらう、といった流れも作りやすいです。
なおTikTokの動画広告については、以下もあわせてご覧ください。
YouTubeショートの動画広告2タイプ
2022年5月の「Google Marketing Live 2022」において、YouTubeショートでの広告配信が発表されました。ショート動画の合間に動画広告がはさまれて視聴される仕組みで、広告のタイプは以下2種類があげられます。
- 動画キャンペーン
- アプリキャンペーン
それぞれ見ていきましょう。
動画キャンペーン
動画キャンペーンは商品やサービスの購入を目的とした動画広告です。制作する動画の長さは10秒〜60秒以内で、アスペクト比は問いません。
ひとつの動画広告を配信すれば、自動的に多くの場所で表示してもらえるという特徴があります。YouTubeはもちろん、Google動画パートナーのWEBサイトやアプリでも表示されるため、多くの人に視聴してもらえるでしょう。
商品の紹介や実際に利用しているシーンを配信して、視聴者にそのままECサイトに移動してもらい、購入してもらうといった導線を組むことも可能です。
アプリキャンペーン
アプリキャンペーンは商品やサービスの販売ではなく、自社アプリのダウンロードを目的とした動画広告です。アプリを通してECサイトへ誘導したり、有料課金サービスを利用してもらったりするねらいがあります。
新たに広告用の動画を制作する必要はなく、GooglePlayのアプリストアやApp Storeに掲載されたデータをもとに自動作成されます。複数のフォーマットに対応できるよう最適化してくれるので、設定の手間がかかりません。
動画広告の配信方法
YouTubeショートに動画広告を配信する方法は、従来の動画広告の配信方法と同様です。具体的な流れは以下のとおりです。
- YouTubeで動画を配信する
- Google広告でアカウントを作成する
- YouTubeとGoogle広告を連携する
- キャンペーンを作成する
- 広告グループを作成する
こちらの詳しい方法については、以下の記事で解説しています。あわせてご覧ください。
YouTubeショートに動画広告を出すメリット
YouTubeショートに動画広告を出すメリットは以下のとおりです。
- あらゆる年代・性別に視聴してもらえる
- ショート動画が急拡大している
- 反応率が高いため購買行動につながる
- コストが抑えられる
それぞれ解説します。
なおYouTubeショートそのものの解説は、以下の記事で行っています。本記事とあわせて読むと、より理解が深められるでしょう。
あらゆる年代・性別に視聴してもらえる
先述のとおり、総務省の調査によればYouTubeは全世代に利用されており、とくに10代〜40代の利用率は9割を超えています。以下に具体的な利用者層と利用率をあげます。
年代 | 利用率 |
---|---|
10代 | 97.2% |
20代 | 97.7% |
30代 | 96.8% |
40代 | 93.2% |
50代 | 82.5% |
60代 | 67.0% |
全体 | 87.9% |
参考:総務省「令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」
10代〜60代いずれも高い割合でYouTubeを視聴していることがわかるでしょう。ショート動画は若年層が多く視聴していると言われますが、動画広告はショート動画以外でも配信されるため、あらゆる世代にアプローチ可能です。
ショート動画の市場が急拡大している
ショート動画の視聴回数は非常に多く、リリースから1年の2022年7月時点で1,000億回以上再生されたことがわかっています。また月間のショート動画の投稿本数は増加の一途をたどっています。
TikTokやInstagramのリールを含めれば、今後さらにショート動画全体の市場は拡大していくでしょう。市場拡大にともない、動画広告の配信も盛んになっていきます。
参考:kamui tracker「今さら聞けない!ショート動画の基本と市場動向【2023年版】」
反応率が高いため購買行動につながる
YouTubeショートの反応率(エンゲージメント率)は高く、購買行動につながりやすいでしょう。
YouTubeショートの場合、再生ボタンを押さなくても自動的に動画が再生され、視聴者の意図にかかわらず見てもらえるため、反応率が高くなると言われます。何気なく視聴した動画で購買意欲が湧き、衝動的に購入する視聴者もいるはずです。
コストが抑えられる
動画広告は、一度制作すれば大きな変更がある場合を除いて使い続けられるため、長期的なコストを抑えられます。また課金システムによっては、クリックされたときだけ費用が発生するものもあります。購入に近い視聴者に対して費用が発生するシステムなので、従来型の広告に比べて、むだな広告費を支払わずにすむでしょう。
なお動画広告の制作費については、以下の記事で詳しく解説しています。
なおムビサクでは、相場以下の低価格ながら高品質な広告動画の制作が可能です。
興味がある担当者の方は、ぜひ以下をご覧ください。
また無料見積もりは、以下よりお問い合わせください。
YouTubeショートに動画広告を出す注意点
YouTubeショートに動画広告を出す際は、以下の2点を注意しましょう。
- YouTubeショートに絞った広告配信はできない
- YouTubeショートの動画広告に絞ったデータが見られない
それぞれ解説します。
YouTubeショートに絞った広告配信はできない
YouTubeの動画広告を配信するときは、ショート動画にだけ配信するという方法は選べません。自動的に横長の動画にも配信されるので、注意が必要です。
ただ、「ショート動画でなければ訴求できない」という商品やサービスは多くないので、それほど強い制限にはならないでしょう。
YouTubeショートの動画広告に絞ったデータが見られない
動画広告をショート動画だけに配信できないのと同様に、データもショートだけに分けることはできません。どうしてもショートに限ったデータが必要な場合は、TikTokでの広告配信も検討しましょう。
なおTikTokの動画広告については、以下の記事で詳しく解説しています。
TikTokとInstagramであれば、ショート動画だけの分析が可能です。ただし視聴者層が違う点は注意しておきましょう。なおYouTube広告で見られる主な指標は以下のとおりです。
- 再生回数
- 視聴率
- 平均広告視聴単価
- 総裁施時間
- 平均再生時間
- ユニーク視聴者
これらのデータをもとに、配信した動画広告の内容を改善していきましょう。
YouTubeショートの動画広告を制作する4つのコツ
YouTubeショートの動画広告を制作するコツは、以下の4つです。
- 縦長動画の特徴を活かす
- 開始3〜5秒で視聴者をひきつける
- ストーリー性をもたせて視聴者をひきこむ
- 音声と字幕を両方つける
それぞれ解説します。
縦長動画の特徴を活かす
YouTubeショートはスマートフォンでの視聴が多いため、縦長の動画で制作すると効果的です。とくに視聴者の目を引く言葉や商品の利用シーンを「画面の中央」に配置することで、短い時間で伝えられます。
また上下の余白を活用して、視聴者を引きつけるテロップを挿入したり、概要を短くまとめて表示させたりすることも有効です。たとえば「何人限定です」「何日まで割引価格」などがよく使われています。
縦型動画の制作を検討されている場合は、以下もご覧ください。
開始3〜5秒で視聴者をひきつける
YouTubeショート動画は次々とスワイプして視聴される特性があるため、最初の3〜5秒で興味をひくことが非常に重要です。そのためには、冒頭のシーンや、表示するメッセージに工夫が必要です。
「知らなきゃ損」「ちょっとこれ見て」といったひきつける文言があると、視聴者が最後まで見てくれる可能性が高まります。動画広告の重要な指標である「視聴維持率」の向上も期待できるため、冒頭のひきつけは大切な要素と言えるでしょう。
ストーリー性をもたせて視聴者をひきこむ
時間が短いショート動画であっても、ストーリー性をもたせて視聴者のスワイプを止めさせましょう。
たとえば単に商品やサービスの情報を伝えるだけでなく、利用している人を「主人公」として登場させることで、物語風にする方法があります。
ストーリー性があることで、結末が気になり、最後まで視聴してもらいやすくなるのもメリットです。
音声と字幕を両方つける
ショート動画では音声と字幕をどちらも挿入しましょう。
視聴者が音声をオフにしていても見てもらえますし、騒音が多い環境で視聴している可能性もあります。
字幕があればメッセージが伝わるので、動画広告を見て商品を購入する視聴者も増えるでしょう。
またYouTubeのAIは、表示された字幕も読みとっていると言われています。YouTubeでの検索順位を上げて視聴回数を増やすためにも、字幕をつけることは効果的と言えるでしょう。
ショート動画広告のよくあるご質問
ショート動画広告についてのご質問はかなり多くいただきます。その中から、頻度の高いものへの回答をまとめました。ぜひ参考にしてみてください。
- ショート動画広告とは何ですか?
- ショート動画広告とは、YouTubeショート、Instagramリール、TikTokなどの縦型ショート動画プラットフォームに配信される広告のことです。通常の動画広告とは異なり、60秒以内の短い動画で、スキップ可能なものとスキップ不可のものがあります。
- ショート動画はなぜ流行ったのですか?
- スマホの普及により、いつでもどこでも動画を視聴できるようになったことで、短時間で気軽に視聴できるショート動画の需要が高まりました。また、動画編集アプリの普及により、誰でも簡単にショート動画を制作できることも要因です。さらに、TikTokなどのSNSの流行により、ショート動画がより身近な存在となり注目されました。
- YouTubeショート動画の広告収益はいくらですか?
- YouTubeショート動画の広告収益は、一般的に1再生あたり0.005円~0.01円程度とされています。一方で、通常の横型の収益が1再生あたり0.05円~0.7円とされています。ショート動画は気軽に再生されやすい分、再生回数を増やしやすいですが、少ない再生回数では収益には結びつきづらいため注意しましょう。
まとめ
スマートフォンが生活の一部となったことで、あらゆるスキマ時間で動画視聴が可能な時代となりました。その中でショート動画広告を活用したマーケティングは、今後ますます重要になってくるでしょう。
最後にもう一度、YouTubeショート動画の特徴を以下にまとめます。
- 利用しているユーザーが多いこと
- InstagramやTikTokに比べて全世代にアプローチができること
また制作のコツは次の4つです。
- 縦長動画の特徴を活かす
- 開始3〜5秒で視聴者をひきつける
- ストーリー性をもたせて視聴者をひきこむ
- 音声と字幕を両方つける
なお動画のクオリティを高くしたい場合や、内製が難しい場合は、弊社でも広告動画の制作を請け負っています。
興味がある担当者の方は、ぜひ以下をご覧ください。
また無料見積もりは、以下よりお問い合わせください。